

株式会社カプコン
ラウンジ新設で従業員満足度を高め、 さらなるモチベーションの向上へ。
株式会社カプコン
ラウンジ新設で従業員満足度を高め、 さらなるモチベーションの向上へ。
カプコン様は1983年の創業以来、ゲームエンタ-テインメント分野において数多くのヒット商品を創出するリーディングカンパニー。代表作として、「バイオハザード」、「モンスターハンター」、「ストリートファイター」、「ロックマン」、「デビル メイ クライ」などのシリーズタイトルを保有しています。本社は大阪にあり、米国、イギリス、ドイツ、フランス、香港、台湾およびシンガポールに海外子会社があります。
この度は東京支店のフロアの増床に伴い、執務室だった高層階の2面採光の取れる空間をラウンジにアップデートした同社。かつて同ビル48階のリニューアルをリリカラが担当したことから、ラウンジのデザインおよび施工の依頼をいただきました。
今回は、東京支店支店長の関根純二様へインタビューをし、ラウンジ新設への想いやオープン3日目にして寄せられている従業員の声についてお話しを伺いました。
背景・課題
● 仕事の合間にひと息つける空間をつくり従業員満足度を高めたい
● 集中して仕事ができる場所がほしい
● 従業員が集える場所がほしい
解決策
● 執務空間とは異なる柔らかい雰囲気の多目的ラウンジを新設。
● 全席にコンセントを設置。パーティションで囲まれた集中ブースも
● タッチダウンで話し合いができるハイカウンター
● 開放感のあるガラス張りの会議室も用意
ラウンジ新設の経緯
―ラウンジを新設しようと思われた理由をお聞かせください。
我々カプコンではゲームコンテンツを核に、キャラクターグッズやアニメ・映画へのIP許諾などさまざまな事業をマルチ展開しています。開発および制作に必要な機材は十二分に揃っており、従業員は最先端の環境で仕事ができていると自負しています。それに加えて、仕事の合間にほっとひと息つける場所があったら、つねに新鮮な気持ちで働いてもらえるのではないかと考えていました。
リフレッシュルームはあることはあるのですが、多目的に利用できることから例えば新作ゲームのウェブ配信等の利用で1日中利用できないこともあり、リフレッシュルームの代わりになる空間としてラウンジが新設できればと考え始めました。
―ラウンジ新設前に各部署から意見や要望を聞きましたか?
ラウンジの設置にあたった東京管理室には、普段からさまざまな要望が集まります。「みんなが集まれる空間がほしい」「リラックスできたり、集中して仕事ができたりする場がほしい」という声は以前からありました。
事前に行ったのは、他社の事例を調べたこと。リリカラさんのサイトに掲載されているものやWebで公開されている同業他社のオフィスを見て研究しました。オフィスを通じてイノベーション創出を狙ったり従業員満足度を高めたりしている企業にも見学に行きました。
従業員満足度を上げるリラックス空間
―ラウンジのコンセプトを教えてください。
リリカラの設計担当の方が考えたコンセプトは、ラーフ(笑う)とラウンジを合体させた“LAUGH”NG(ラーフンジ)。ほっとひと息つける陽だまりのようなあたたかな空間、従業員が集い笑い合う心躍る場所、開放的で明るい風通しの良いオフィスという意図がコンセプトに込められていて、我々が考えていたことと一致していました。
ところが、当社の従業員は比較的真面目なので、ここで休憩することがさぼっているかのように捉えられる可能性が。そこで、デザイン段階で「Laugh Place to be excited」だった入り口のサインを「Office Lounge」へと変更してもらいました。
―空間デザインはどのように決めたのでしょうか?
最初に2案、提案してもらいました。穏やかな色味で構成されたA案とブラック系のシャープな雰囲気のB案。パソコンやモバイル機器からブルーライトを浴びて働く従業員にとって、リラックスするなら自然に近い色がいいと考えてA案に決めました。室内にあしらうグリーンや大きな窓からの眺望も相まっていい空間になりそうという期待がありました。
―家具選びには積極的に関わったと聞いています。
北欧の人気家具メーカーのショールームに足を運び、ホームユースな家具をリリカラさんと一緒に選びました。
家具選びにこだわった背景は、より従業員満足度を高めたかったからです。私が人事の仕事を兼務していることから、従業員が喜んでくれて、仕事へのモチベーションが上がる家具にしたいと考えていました。今後は、家具を含めたこの空間が採用にもいい影響を及ぼしてほしいですね。
ラウンジ内に設けたワークスペース
―ラウンジとは言え、仕事ができる環境にもなっていますよね。
従業員は普段執務室の固定席で仕事をしていますが、ちょっと気分を変えたいときや周囲を意識せずに集中して仕事をしたいときにこのラウンジに来てもらいたいです。そのため、ノートPCを持ち込んで作業できるよう全席にコンセントを設置。奥まったところにはパーティションで囲まれた集中ブースもつくりました。最近では都内主要駅に電話ボックスのような仕事用ブースがありますし、オフィス家具メーカーの展示会でも集中ブースを見かけますよね。実際、いま(取材中)も使っている人がいますので当社でもやはり需要があったのだなと改めて実感しているところです。
発想を自由にするミーティングスペース
―ラウンジ内の会議室についてお聞かせください。
同フロアに会議室が幾つかありますが、不足気味だったのでラウンジ内にも会議室を設置しました。解放感を出す為にガラス張りにし、大きい方の部屋にはデジタルサイネージを付けて、波の音がかすかに聞こえる浜辺の映像を流しています。これは、たまたまマンションのモデルルームで見かけて、とても穏やかな気持ちになったのでリリカラさんにお願いして取り入れました。開発社員も「ここはいい。ぜひ、使わせて」と言っていました。
―アイデア出しは、やはりこういうオープンな空間の方がいいですよね。
そうですね。無機質な会議室よりこういう空間の方が、いいアイデアが生まれる気がします。また、ラウンジ内には予約なしで自由に使えるファミレスベンチやテーブル、ハイカウンターもありますので、より気軽にミーティングができますし、交流も盛んになるのではないでしょうか。
プロジェクトを終えて
―社内からの評価はいかがですか?
いい評価が多いですね。オープン日に朝一で見に来た従業員がさっそく写真を撮って社内に拡散していました。それから、上席役員がラウンジにいた従業員に「こういう雰囲気がいいの?」と声を掛けたら、「そうですね、最高です!」と応えていました。
―ワクワクしながら働けば、仕事のクオリティも上がりそうです。
いま、当社は200を超える国や地域のコンテンツ販売状況を国・地域別、タイトル別に把握できるようになりました。従業員も世界に目を向けて働いてはいるのですが、どうしても日々の仕事に追われがちに。ひとりひとりがこのラウンジで人と会話して視野を広げ、生産性を上げ、やがて会社の成長につなげていけたらいいと思っています。
―オフィス構築をリリカラに依頼してどうでしたか?
最初に我々の考えていることが具現化された提案書をいただいたため安心できました。家具と会議室のデジタルサイネージにはこちらの要望を取り入れてもらいましたが、他は全部お任せしました。素人が口を挟んでコンセプトがブレてしまうと元も子もないと考えたからです。営業担当者や設計者、協力会社の方など皆さんが一生懸命やってくれましたし、我々も楽しくプロジェクトを進めることができました。
実は、このラウンジはオープンしたもののまだ完成はしていません。より従業員満足度が高まる空間を目指し、少しずつブラッシュアップしていくつもりです。
担当営業の声

DAISUKE MIWA
今回、長期プロジェクトの中の1つとして、ラウンジ新設のお話を頂きました。
社内でも新たな取り組みと言う事をお伺いした中で、重要と考えたのが従業員の方々にとっての特別感。
実際に、家具や内装を決める際にも、ショールームで一つ一つ素材を見て確認頂き、ご納得頂ける形で選定をして頂きました。
オープン後の従業員の方々の声もお伺いし、満足頂けたと言う気持ちはありますが、作って終わりでは無く、これからも継続してご要望をお伺いし、より快適な空間作りのお手伝いが出来ればと思っております。
担当デザイナーの声

MIYU TOKUI
今回のプロジェクトは、「従業員の集うラウンジ空間を設立したい」とのご要望をいただき、”あたたかなひだまりのような空間”をテーマとして、デザイン設計を進めてまいりました。従業員の皆様が居心地良く過ごせる動線計画や、全体の内装から家具の張地までの細かな色のコーディネート、自然を感じさせる素材選びなど、お客様の理想のオフィスラウンジを実現させるための様々なこだわりが散りばめられています。
新たなコミュニケーションの場として、憩いの場として、ホッと一息つけるあたたかな空間を構築することができました。ご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました。
DATA
会社名 | 株式会社カプコン 東京支店 |
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オフィス所在地 | 東京都新宿区 |
オフィス面積・人数 | 6220㎡(内ラウンジ部分 約220㎡)/1880坪・約600名 |
プロジェクト期間 | 2022.12~2023.5(施工期間 4ヶ月、内ラウンジ部分1ヶ月) |
ロール | PM/設計・デザイン/施工/家具セレクト |