これまでオフィスチェアは長時間座る事が前提で、その体への負担を軽減することが追求されてきました。
しかし、働き方が多様化しオフィスチェアに求められる機能も変化してきました。
今回は、リリカラ屈指のイスマイスターによる、”これからの働き方に合わせたイス選びのポイント”をご紹介します。
目次
イスマイスター リリカラ株式会社 塚越慎吾
2019年よりリリカラ株式会社に入社。リリカラ入社前は株式会社オカムラで36年営業の経験を積む。現在も多くのプロジェクトに携わり、特にイスに関する知識が豊富で社内でもイスマイスターとして有名。これまで販売してきたイスは累計で5万脚はくだらない。
イスマイスターのイス選びのポイント
- イスは背と座が連動したバランスが良いリクライニング機能が重要。
- 固定席のイスは特定の人が長時間座る事が前提。操作ができ、背もたれがしっかりサポートできるイスが適している。
- 固定席ではPC操作を支える可動肘の機能も重要。
- フリーアドレスではその都度チェアを操作する必要が無いため、これからは操作レスチェアが主流になる。
シーン①固定席
固定席のイスは特定の人が長時間座る事が前提です。操作ができ、背もたれがしっかりサポートできるイスが適しています。
イスの特徴はリクライニング機能にあります。アンクルチルトリクライニングは座った時に体がくるぶしを支点に動くのにあわせて、背もたれとシンクロして座面がスライドする機能です。背骨のS字を無理なくサポートします。
また固定席のイスを選ぶ場合は調整できる肘が適していると言われています。キーボードを操作する際にかなりの負担を軽減するからです。
固定席おすすめチェア
フルーエント(オカムラ)・・・部位ごとにメッシュのテンションを変えて張ることで腰まわりをホールドします。理想的な背のカーブが包み込まれるようなフィット感をもたらします。
ウィザード3(コクヨ)・・・座の前滑り防止構造及び腰部のサポートで姿勢を安定させると共に、自由な動きに追従する背もたれがフィット感をもたらします。
エフ(イトーキ)・・・背のサイドがせり出て腰部をしっかりとフィットする形状でホールドします。背の上部は上に向かって細くなっていく形状で肩が自由に動かせるので快適です。
シルフィー(オカムラ)・・・座る人の好みに合わせて背もたれのカーブを2段階で変えられます。リクライニングは前傾機能があり働き方に合わせて広範囲に調整出来ます。
シーン②フリーアドレス
フリーアドレスで使うイスは不特定多数の人が短時間使用することが前提で、管理者が管理しやすい方が適しています。そのため、利用者がその都度チェアを操作する必要がない操作レスチェアが主流になります。フリーアドレス席は固定席のようにフル装備の機能は必ずしも必要ではありません。
体重感知チェアは体格にあわせて座面が動き、体重が軽い人は弱い力で、重い人は強い力で背もたれが倒れます。座る人に合わせて、最適なロッキングの強さに自動調節します。コクヨが力を入れている体重感知チェアはフリアドのこれからのトレンドになるかもしれません。
フリーアドレスおすすめチェア
スフィア(オカムラ)・・・座るだけで体格に合わせて背もたれと座面のシェルが体を包み込むように変形し、自然と体にフィットします。内側に丸みを持たせたデザインアームは肘を自然な状態でサポートします。
ミトラ2(コクヨ)・・・座が沈み込みながら背が後傾する体重感知チェアです。また反力を5段階で調整する機能がついたことで、小柄な方でも快適な座り心地が得られます。
コズムチェア(ハーマン)・・・座った瞬間から座る人の動きに反応し、何の操作もしなくても自然とフィット感が得られ快適にサポートします。
コセール(イトーキ)・・・座が上がることで背がロッキングするいわゆる体重感知機能で、素材や色のバリエーションも豊富で、背と座のクロス交換が工具無しで可能です。
イス選びのポイントおさらい
固定席
- 特定の人が長時間座る事が前提で、操作ができ背もたれがしっかりサポートできるイスが適している。
- イスは背と座が連動したバランスが良いリクライニング機能が重要。
- 固定席ではPC操作を支える可動肘の機能も重要。
フリーアドレス
- その都度チェアを操作する必要が無いため、これからは操作レスチェアが主流になる。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。