【注目5事例】リフレッシュスペースとは?オフィスのプロが教える社員の幸福度を高める方法- コラム|オフィスデザイン・内装レイアウト設計、移転ならリリカラ株式会社

コラム

【注目5事例】リフレッシュスペースとは?オフィスのプロが教える社員の幸福度を高める方法

【注目5事例】リフレッシュスペースとは?オフィスのプロが教える社員の幸福度を高める方法

会社の生き残りのためには、人材の確保および定着は重要課題。とくに優秀な人材を集めるためには、他社よりも魅力的な職場環境や労働条件を準備する必要があります。

令和3年に厚生労働省より施行された「事務所衛生基準規則及び労働安全衛生規則の一部を改正する省令」では、職場の労働衛生基準が改正されました。これら国ぐるみの動きにより、働きやすいオフィス環境への関心は年々高まり、健康経営を推進する上でも一般企業のオフィスの休憩室やリフレッシュスペースの施工事例が増えつつあります。

そこで本記事では、オフィスに休憩室やリフレッシュスペースを設けるメリット、設置する際のポイントなどを事例を交えて紹介。
さらにオフィスが狭くリフレッシュスペースを作れないような場合でも、社員がリフレッシュできる工夫を解説していきます。
社員の幸福度を上げる休憩室・リフレッシュスペースを設置するヒントになるはず。ぜひ最後までお読みください。

2023-01-27 初出 → 2024-05-23 更新

人材資本の重要性~人的資本経営~

リフレッシュスペースの具体的な内容に入る前に、職場環境の改善が促されている背景をご説明します。

この数年、コロナ渦での生活様式の変化や、デジタル化や脱炭素化の推進、さらに少子高齢化など、企業を取り巻く環境はこれまでになく不透明に。

企業はこの過酷な環境に対応するため、非財務情報かつ無形固定資産に位置付けられている「人的資本」の位置づけを見直す機運が高まっています。人材を「資源」と位置づけ、人材への投資をコストと捉えるのではなく、【人材を「資本」として捉え、その価値を最大限に引き出す】ことが中長期的な企業価値の維持・向上に必要不可欠に。つまり企業にとって付加価値を生み出せる人材の確保・育成が、ますます重要になっているのです。このような人材を資本と捉える経営の在り方を、経済産業省は【人的資本経営】と呼び、推進しています。

また世界的にESG投資(環境・社会・企業統治に配慮した経営を行っている企業に投資すること)が広まっていること、さらにコーポレート・ガバナンスに人的資本情報開示に関する項目が追加されたことからも、人材戦略に投資する企業の価値は高まり続けています。

 

従業員の幸福度(ウェルビーイング)と生産性は比例する

人材への投資の仕方はさまざまですが、今回は従業員のエンゲージメント・幸福度を高める投資の必要性についてお話ししたいと思います。まずは以下の調査をご覧ください。こちらの2019年に60万人を対象とした「プレゼンティーズム(疾病就業:出勤しているにもかかわらず心身の健康上の問題で本来のパフォーマンスが低下している状態)評価」を使用した分析結果によると、9割の従業員は何らかの心身の健康上の問題によって本来のパフォーマンスが発揮できておらず、その中でもおよそ1/4の従業員が本来よりも低い75%未満のパフォーマンスで勤務していることが明らかに。

また日本生命が行った「OECD諸国の幸福度と生産性」の調査によると、幸福度が高い国の方が1時間当たりの労働生産性が高いという結果に。残念ながら日本はOECD諸国の中では幸福度も生産性も低い位置にあります。このことから、従業員の幸福度(ウェルビーイング)は生産性に比例するということが、さまざまな研究結果から分かっています。

従業員のプレゼンティーズムは、幸福度が低下すると高まる傾向にあります。つまり会社の生産性を高めるためには、会社としての成功を考えるより先に従業員の幸せについて考える必要があるでしょう。

オフィスワークにとっての休憩時間は、次の仕事のパフォーマンスやモチベーションを左右する重要な時間。オフィスで快適な休憩時間が過ごせるような休憩室やリフレッシュスペースがあると、オフィスワーカーはモチベーション高く仕事ができ、結果として業務の生産性が向上します。

 

休憩室・リフレッシュスペース5つのメリット

休憩室やリフレッシュスペースを充実させると、社員だけでなく会社にも大きなメリットがあります。ではどのようなメリットがあるのか、改めてこちらで整理していきましょう。

生産性がUPする

オン・オフの切り替えが出来て心身共にリフレッシュすることができます。普段いるデスクではなく場所を変えてしっかり休むことができると、次の仕事への集中力が増し、生産性アップに繋がります。
前項で紹介した調査(「プレゼンティーズム(疾病就業:出勤しているにもかかわらず心身の健康上の問題で本来のパフォーマンスが低下している状態)評価」)によると、女性と若年層を中心に本来のパフォーマンスを発揮できていない傾向があります。そのため女性や若い社員の多い会社では、休憩室・リフレッシュスペースを充実させることで満足度が向上し、仕事に対するモチベーションを高めることができます。

コミュニケーションが活発になる

部内を越えたインフォーマルなコミュニケーションが活発になります。リフレッシュスペースは複数人で会話を楽しめる場所。リラックスした雰囲気の中で社員同士の親睦を深めやすいのがメリットです。

創造性が豊かになる

社員の創造性が豊かになるというメリットも。
リフレッシュスペースは社員ならだれでも利用できる場所のため、普段業務上の関りがない人ともコミュニケーションを取ることができます。
結果としてさまざまな立場からの視点を得られ、新たな業務改善等のアイデアが生まれやすい環境となるでしょう。

社員の満足度・定着率が上がる

会社への満足度や定着率がアップします。社員の休息時間を充実させる目的で休憩室・リフレッシュスペースを作ると、「会社は社員のことを考えてくれている」という意識が生じるためです。
結果として社員の満足度がアップし、定着率が上がることも期待できます。さらに会社への貢献意識が高くなり、生産性の向上も期待できるでしょう。

ブランディングに寄与し、採用力が強化する

社員を大切にしている会社であることを内外にアピールすることができます。結果として企業ブランディングに寄与し、採用力の強化にもつながります。
とくにリフレッシュスペースは会社のカラーを出しやすい場所。インテリアや内装でブランドイメージを向上させることも可能で、他社との差別化も図りやすい場所なのではないでしょうか。

 

快適な休憩室・リフレッシュスペースを作るポイント

こちらでは実際に休憩室やリフレッシュスペースを作る場合の、ポイントやアイデアを5つ紹介します。

運用ルールを考える

社員誰もが快適に利用できるよう、あらかじめ運用ルールを決めておきましょう。リフレッシュスペースを利用することで「仕事をサボっていると思われるのでは?」という不安が高まると、利用率が低くなってしまいます。

そのような不安を解消するため、単なる休憩室以上の機能を持たせる(ネットワーク環境を整えたり、ライブラリーを設置するなど)と効果的です。

また執務室とは違うため、就業時間内でもインフォーマルなコミュニケーション(私語)をOKとするのは大前提。
他にも利用時間に制限を設けるかや、常時飲食可能にするかなど、社員とも相談しながらルールを決めるといいでしょう。

窓辺に配置して開放的に

快適な休憩室・リフレッシュスペースのイメージ

できる限り窓辺に配置して外の景色を取り入れると、視界が広がって解放感が得られます。レイアウトの関係上、窓際に休憩室を配置できない場合は、森林イメージのグラフィックシートを壁面に貼るなどして居心地のいい雰囲気を演出しましょう。

また窓辺に配置できない場合は、執務室からの距離を考慮しましょう。執務室とリフレッシュスペースの距離が遠くなってしまうと、利用率が低くなるため要注意です。

執務室とのデザインを変えて印象チェンジ

印象チェンジのイメージ

執務室とのデザインを一新して空間の印象を変えましょう。明るめの壁紙やリラックス効果のあるオフィス家具を選び、ヒュッゲと呼ばれる心地よい時間を過ごせるデザインがおすすめ。

また「Color(色)」「Material(素材)」「Finish(加工方法)」に配慮したCMFデザインを採用すると、より洗練された空間に仕上がります。室内の壁に、自社ブランドイメージのモチーフやアートを飾るのもいいでしょう。

ソロスペースを用意する

ソロスペースのイメージ

ひとりになれる「ソロスペース」も準備しましょう。複数人でコミュニケーションが取れるテーブル席の他に、周囲を気にせず1人でくつろげる場所や仮眠を取ったりできる場所があると、よりリフレッシュすることが可能です。

半個室のようなブースを作成したり、パーテーションで仕切った仮眠スペースを作るなど、スペース応じて設置を検討してみましょう。

バイオフィリックデザインを取り入れる

グリーンを多数配置した、TELASA株式会社様 のリフレッシュルーム

TELASA株式会社様 事例詳細
TELASA株式会社 

バイオフィリックデザインを取り入れるのもポイントです。バイオフィリックデザインとは、グリーンやアロマなどを用いて、自然を身近に感じられる環境を取り入れたデザインのこと。
快適なリフレッシュスペースを作るには欠かせず、バイオフィリックデザインを採用したオフィスでは、社員の幸福度や生産性、創造力などが向上するという結果が出ています。

具体的には緑視率(視界に入る緑の割合)を10~15%にすると、心身の疲労が軽減そ、パフォーマンスがアップするという研究結果が。またBGMに小鳥のさえずりや川のせせらぎなど、自然の音を取り入れるという方法もあります。

参照:
ケーリー・クーパー教授:職場の幸福を改善する方法–心の中で働く (workinmind.org)

オフィスカフェを設ける

オフィスカフェのイメージ

カフェカウンターを設けたドリンクサービスも、コミュニケーションを誘発する仕掛けとして効果的です。

家具メーカ大手のオカムラの研究結果では、滞在時間が40秒を越えるとその場にいる人同士の会話が発生する確率が高くなったという報告があります。
異なる部署の人と雑談することで、仕事上のストレスも解消され、アイディアやイノベーションが生まれるきっかけになります。

参照:
オフィスづくりのコラム | カフェスペースがコミュニケーションを促し、イノベーションを生み出す | 株式会社オカムラ (okamura.co.jp)

 

本社と地方拠点のオフィス環境格差

ここまでリフレッシュスペースづくりのポイントを解説しましたが、本社と地域拠点とでは、オフィス環境に格差があるのが現状です。
家具メーカー大手のITOKIが発表した「WORKPLACE DATA BOOK 2023(ワークプレイス データブック)」によると、およそ85%の企業がオフィスにリフレッシュスペースを設けています。
しかし実情は本社のオフィス改善にばかり注力し、地方拠点の改善については二の次になりがち。本社と地方拠点でオフィスの環境格差が生じる原因となっています。

このようなオフィス環境の格差を防ぐためには、本社以外の拠点の環境にもしっかり目を向ける必要があるでしょう。
従業員数が少なく、拠点のスペースにも限りがあると、広々としたリフレッシュスペースを用意することが難しいケースがあります。そのような場合は、狭くても可能なかぎり社員がリラックスできる工夫が必要です。

 

狭いオフィスでも社員がリラックスできる工夫

広々としたリフレッシュスペースを作る余地がない、大規模な改修のための予算が取れないという場合、どのように工夫すれば社員が快適に働けるのでしょうか。
執務室の他にリフレッシュスペースが作れないのであれば、リフレッシュしながら仕事ができる工夫をするといいでしょう。例えば柔らかなデザインの家具を採用して仕事中の緊張感を緩和させたり、オフィス内をシームレスにつなぎ圧迫感を感じさせないようにするなど。また上下昇降デスクを導入すると、座り時々立ち仕事ができ、健康的かつリラックス効果が得られます。

広いスペースや十分な予算がなくてもできることがあるので、まずはそれらを試してみましょう。

 

リリカラのリフレッシュスペース事例

過去にリリカラでリフレッシュスペースを手掛けた事例を紹介いたします。自社のリフレッシュスペースを作る参考にしてください。

昼と夜で印象が変わるリフレッシュスペース

昼と夜で印象が変わる、ウェーブロックホールディングス株式会社様のリフレッシュスペース

ウェーブロックホールディングス株式会社様 事例詳細
ウェーブロックホールディングス株式会社 

こちらの事例では、出社する機会が減少する中でも社員のメンタル面をカバーしたいという目的もあり、ほっと一息つけるような空間に仕上げました。
カフェテリアを昼と夜で違う印象にしたのが特徴です。昼はカジュアルな印象ですが、夜はラグジュアリーな印象へと変化。

昼と夜で印象が変わる、ウェーブロックホールディングス株式会社様のリフレッシュスペース

コロナ収束後には、このカフェテリアで飲食をしながら、社員との交流を深めたいという思いが込められています。
社員同士のつながりを大切にする、同社ならではのこだわりが詰まったエリアとなっています。

バーのようなリフレッシュスペース

ビールが楽しめるバーカウンターが印象的な、サッポロ不動産開発株式会社様のリフレッシュスペース

サッポロ不動産開発株式会社様 事例詳細
サッポロ不動産開発株式会社 

シェアエリアの中央にある半円形のカウンターデスクは、社員同士の距離を近づける効果があり、コミュニケーションが図りやすいのが魅力。カウンター内にコーヒー(ティー)サーバーや書籍を置くことで、社員の偶発的な会話を促進。生ビールサーバ付きのバー設備も備えているので、就業時間後の懇親にも活用されています。

さまざまな場面で利用できる、多機能なリフレッシュスペース

ドリップコーヒーを介したコミュニケーションが可能な、ザルトリウス・ジャパン株式会社様のリフレッシュスペース

ザルトリウス・ジャパン株式会社様 事例詳細
ザルトリウス・ジャパン発株式会社 

オフィスの入り口付近にある「エンゲージメント・カウンター(交流の場)」は、木目調の段差をつけたステージで楽しげな雰囲気を演出。スタイリッシュなカウンターが設置されたスペースは、普段は社員が交流したりリフレッシュする場所として、ときには全体ミーティングや外部の訪問者へ会社紹介するような場面でも活用されています。

カウンター上部のスクリーンをおろせば、本格的なミーティングも可能。ドリップコーヒーを落とす数分をあえて待ち、他の人とのコミュニケーション機会を作る工夫もされています。

車いすの方にも配慮したリフレッシュスペース

車いすの方にも配慮した、大東コーポレートサービス様のリフレッシュスペース

大東コーポレートサービス株式会社様 事例詳細
大東コーポレートサービス株式会社 

車いすの方の利用も想定して、車いすの高さにあったテーブルを配置。
もっとも眺めの良いところに大きく設けられたリフレッシュスペースは、社員のコンディションを整えられる憩いの空間に仕上がりました。

疲労軽減+環境配慮型リフレッシュスペース

環境に配慮した間仕切りを採用した、横浜シミズ様のリフレッシュスペース

株式会社横浜シミズ様 事例詳細
横浜シミズ株式会社 

業務が深夜に及ぶこともあることから、仮眠可能な大型ソファを取り入れ、社員の疲労回復を促す場としての機能を強化させたリフレッシュルーム。
執務室との仕切るガラスのパーティションは、ペットボトルからできた再生樹脂製。再生樹脂の中に本物のベアグラスの木の葉が挟み込まれている。

まとめ|リフレッシュスペースを充実させて社員の幸福度を上げよう

休憩室やリフレッシュスペースは、社員の幸福度に貢献するほか、会社の生産性向上も期待できます。本社と他拠点で格差が生まれやすいため、本社以外の拠点に目を向ける必要があります。
快適なリフレッシュスペースを作ると、社員間のコミュニケーションが活発になり創造性がアップします。さらには社員の定着率が上がり、ブランディングに寄与する効果も。
より快適な空間にするためには運用ルールを決め、カフェカウンターやソロスペースを設けたりするといいでしょう。さらに執務室とのデザインを変え、バイオフィリックデザインを取り入れるのもおすすめ。

リリカラは「はたらくをもっとゆたかに」をコンセプトに、ワークスペースを通じ企業の課題解決に向けたサービスを提供しています。最適な働き方の実現に向け、トップインタビューや部門ヒアリング、各種分析調査、空間構築まで、上流部分からサポートいたします。もちろん、思うようなスペースが取れない場合のリフレッシュ効果のあるアイディアもご提案可能です。

オフィスのお困りごとは是非お気軽にご相談ください!ご相談はこちらから。

 


コラム監修
オフィスソリューション営業部 シニアディレクター
塚越 慎吾 Shingo Tsukakoshi

2019年よりリリカラ株式会社へ入社。リリカラ入社前は日本最大のオフィス家具メーカーである株式会社オカムラで36年の営業経験を積む。蓄積された知見を活かし、現在も多くの企業のオフィス移転・リニューアルプロジェクトに携わっている。

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