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業界の「100年に一度の大変革期」にオフィスリニューアル
ここ最近、技術革新によりさまざまな業界に大きな変化が起きています。長年、日本のモノづくりを支えてきた自動車業界においては、電動化、自動化、コネクテッド、シェアリングなどにより100年に一度の大変革期に入ったと言われています。
今回ご紹介する企業は、そんな厳しい自動車業界で活躍する外資系自動車機器サプライヤーです。経営層が、従来と同じビジネスのやり方では競争に勝てないと危機感を抱いており、従業員の働き方を変えるため、オフィスをリニューアルしたいという意向がありました。
テレワークの継続を前提にオフィスの一部を返却
そんな折に、コロナ禍でテレワークが増えて出社率が低下。人が集まることが減り、組織としての一体感や帰属意識がダウンしていると感じるようにもなりました。そうは言うものの、利便性や生産性の観点から有利なことも多いため、テレワークをすべてオフィスワークに戻すことは現実的ではありません。
そこで、今後もテレワークを継続することとし、借りていた4フロアのうち1フロアをビル側に返却して賃料のムダを省き、大胆にリニューアルすることにしました。
コミュニケーションやコラボレーションを促すためフリーアドレスを採用
しかし、今後もこのスタイルだと、日本式の島型レイアウト以上にコミュニケーションやコラボレーションを促しにくいと考え、従業員が自由に席を選んで働けるフリーアドレス(一部はグループアドレス)に変更しました。
社員が出社したくなるオフィスを目指して
5階は、外勤者や営業スタッフがメインで使用するフリーアドレスエリアにしましたが、カジュアルさや開放感を出すために「パークワーク」というオカムラのオフィス家具を採用しました。頭上にフェイクグリーンが吊せる什器、段のついたベンチ、膝の上でPC操作ができるクッションを取り入れるなど、気楽に、心地良く働ける工夫を盛り込みました。しかし、アジアの他の支社に図面を見せると「公園みたいなオフィスで仕事の効率上がるの?」と反対されたそうです。
それでも「100年に一度の大変革期をどうしても乗り切る」といった経営層の決意は固く、「無難なレイアウトでは、まず出社したくなるオフィスにはならない」と説得し、リニューアルプロジェクトを推進しました。
まだ完成したばかりなので、実際の効果が見えるのはこれからですが、組織としての団結力が増し、成長へとつながれば幸いです。
私たちのオフィス業界もまさに変革のとき。
こちらの企業の心意気を見習い、新しいことに挑戦していきたいと考えています。