小規模なオフィスは、「どうこだわっていいのか分からない」「必要なエリアを確保できるのか?」「家具だけでいっぱいになるのでは?」など、オフィス面積が小さいゆえの不安があるのではないでしょうか?
そこで本コラムでは、小規模オフィスだからこそのメリット・デメリットをはじめ、50坪前後の小規模オフィスにおけるレイアウトやデザインする際のポイントをご紹介します。
ぜひ最後までご一読ください!
目次
小規模オフィスのメリット
まずは、小規模オフィスのメリットをご紹介します。
コストを抑えることができる
小規模でコンパクトなオフィスは、あらゆるコストを抑えることができます。賃料が抑えられることはもちろんのこと、人数が少ないため準備しなければならないオフォス家具・備品類も比較的少量で済みます。また、工事範囲もコンパクトだからこそ、オフィス構築に関わる各種工事やビル設備の工事などの費用を抑えることができます。
細部までデザインにこだわりやすい
小規模オフィスは限られた空間だからこそ、家具や内装デザインのイメージを統一しやすいというメリットがあります。統一感のあるオフィスは企業イメージの向上に寄与し、そこで働く社員のエンゲージメントや一体感を高めるインナーブランディング効果も期待できます。また、来社されるお客様に対して自社の魅力をアピールする場ともなり、優秀な人材確保にも繋がります。
【オフィスの豆知識】インナーブランディングとは
インナーブランディングの目的は、社員と企業の想いを同じ方向に向けることであり、社員が企業の思いを理解・共感することでエンゲージメント向上に繋がります。リモートワークの普及で帰属意識低下が囁かれている今、オフィスデザインを通して企業文化やビジョンをメッセージとして社員に伝えて価値観を共有することがとても重要です。
コミュニケーションが取りやすい
小規模なオフィスは、物理的な距離も近いので社員同士のコミュニケーションが取りやすい環境です。他部門との情報共有や意思疎通がスムーズにできるため、チームの一体感を高め、効率よく業務に取り組むことができます。共同作業をする際にはとても大きなメリットとなります。
小規模オフィスのデメリット
次に、小規模オフィスのデメリット・課題についてです。
小規模なオフィスだからこそ設置する家具の大きさやレイアウトを工夫しなければ、窮屈さや圧迫感を感じる空間になってしまいます。また、人によっては「プライバシーがなく気が休まらない」「見られている感がある」と感じてしまうかもしれません。会議室もスペース的に多くは確保できないため、使いたいときに使えないなどのトラブルも考えられます。
限られた空間の中ですべての要望を叶えることは難しいので、上記のようなネガティブな印象を与えないためにも、優先度を決めて空間に取り入れていくことが大切です。
【オフィスの豆知識】デメリットを解消するポイント
「何を優先させるか」を見極めるための事前調査が非常に大切です。アンケートやヒアリングを通して社員の意見を吸い上げ、レイアウト要件を整理するまでに優先事項を明確にしておきましょう!
小規模オフィスにおけるデザインのポイント【50坪前後】
ここからは、小規模でも魅力的なオフィスを創るためのポイントをご紹介します。
50坪前後のオフィスを検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
レイアウトのポイント
まず一つ目は、レイアウトにおけるポイントをご紹介します。小規模でコンパクトなオフィスだからこそ、レイアウトを考える際はスペース効率よく配置しなければなりません。
具体的なレイアウトを考え始める前に、「座席の数」「収納庫の数」「会議室は何個必要か」「各部門の位置関係」などの要件を洗い出し、まずはそれらを踏まえて下記の図のように場所のあたりを付ける“ゾーニング”を考えましょう。
【オフィスの豆知識】音に配慮したゾーニング
人の出入りがある入口や複合機の周辺はどうしてもうるさくなってしまい、人によっては集中できないと感じるかもしれません。そのため、入口からオフィスの奥に行くにつれて集中できる環境を整えるなどといった音問題への配慮が非常に大切です。
但し、狭い空間の中ではどうしても作業音・環境音は聞こえてしまいます。そんな問題を解決するため、最近では写真のようなフルクローズ型のワークブースを導入されるケースが増えてきています。
小規模オフィスにおいて、スペースのバリエーションを揃えるのは難しいですが、一般的なオフィスと同じ考え方で空間にメリハリをつけることが大切です。
デザインのポイント
次にデザインのポイントです。先程メリットでもご紹介したように、小規模オフィスではデザインを細部までこだわることができるため、オフィスのデザインコンセプトをより豊かに表現することができます。小規模だからこそデザインを通して、企業の文化や価値観を空間に反映させることがとても重要です。
例えば、内装材や家具にこだわったり、『CMFデザイン』と呼ばれる【色】・【素材】・【仕上げ】を意識したデザインを取り入れることで、小規模でも心地よさと創造性が高まるオフィスになります。
【オフィスの豆知識】床材の貼り分けで空間にメリハリ
空間としては1つに繋がっていても、目に入る面積の多い床材を貼り分けることで、空間にメリハリが生まれます。床材の貼り分けだけでも空間の印象が大きく変わるため、同じカーペットでも「木目調」と「石目調」というように貼り分けをすることもおすすめです。
スペースを有効に活用するポイント
最後は、スペースを有効に活用するポイントです。小規模オフィスだからこそ抑えておくべきポイントを3つ例に挙げてご紹介します。
ポイント-1 収納庫は空間の仕切りとして活用する
収納庫は、壁際に並べるだけではもったいないので、部門と部門を区切る仕切りとして機能させたり、立ち作業ができるような位置に設置するなど、兼用した使い方ができるような配置にすることがおすすめです。
ポイント-2 柔軟に使えてコンパクトに収納できるオフィス家具を採用
目的に応じてフレキシブルに使える、柔軟性のある家具を積極的に採用しましょう。コンパクトに収納できる家具はスペース効率を上げるだけではなく、使いたいときにサッと出して使えるので、コミュニケーションを円滑に進めることができます。
ポイント-3 会議室は可動式のパーティションを取り入れる
可動式のパーティションを採用することで、プレゼンテーション形式、対面形式など様々な用途・人数に応じた部屋サイズに変えられるので、常に最適な会議環境をつくることができます。
【オフィスの豆知識】スペースを“広く”見せるアイデア
少しでも空間を広く見せ、快適なオフィスにするためのポイントを3つご紹介します!
- 背の高い家具はなるべく置かない ※どうしても必要な場合は壁際へ設置
- 自然光が取り入れられるレイアウトを意識し、圧迫感を解消
- ハイブリッドな働き方を取り入れ可能な限り、余裕をもった座席間隔を確保する
小規模オフィスデザイン事例 – ① 株式会社白川プロ 様
レイアウトのポイント
〇 大きさ、形の異なるタイプのデスクを用意し、空間が単調にならないように意識。
〇 メインのデスクは、あえて斜めに配置することで、社員の視線をダイナミックにし、フリーアドレス制にありがちな座席の固定化を防ぎ社員の動きを活発にするように工夫。
デザインのポイント
〇 社員が心地よく働くことができるようカラフルなカラーのチェアを採用し、明るくポップな印象を与えるオフィスデザインに。
〇 大きな窓面を活かし、外の景色を見ながら作業ができるカウンター席を設け、個人作業はもちろん、リフレッシュや軽い休憩ができるようにした。
〇 随所に木目の素材やオフィスグリーンを採用し、オフィスにいながらも少しでも自然を感じられるように工夫した。
スペース有効活用のポイント
〇 会議室は、用途に応じて動かすことのできる可動式パーティションを採用し、プレゼンテーション形式や面談形式など様々な会議用途や人数に合わせて部屋の大きさを変えられるように工夫した。
〇 コンパクトに折りたためるテーブル付きのチェアを採用することで、スペースを有効に活用している。
〇 モバイルロッカーは、立ちながら作業ができる高さのものを選定し、出かける前のちょっとした作業ができようにし、外出の多い社員の作業効率を高めてくれる。
会社名 | 株式会社白川プロ 様 |
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オフィス所在地 |
東京都渋谷区 |
オフィス面積・人数 | 約50坪/約29名(拠点人数) |
事例の詳細はこちらのページをご覧ください>>
https://www.lilycolor.co.jp/ss/works/10080/
小規模オフィスデザイン事例 – ② リリカラ株式会社 大阪オフィス
レイアウトのポイント
〇 約50坪のコンパクトなオフィスながらも、メインの執務テーブル以外にもソファエリア・ベンチソファなど、バリエーション豊富な座席パターンを用意。
〇 固定席とフリー席の間には収納庫を設置し、部門と部門を区切る仕切りとして活用している。また、固定席の近くに複合機を設置し、利用頻度の高い人のそばに配置することで作業効率を落とさないように配慮した。
音問題への配慮
会議室は1室しかないため、集中作業やWEBミーティングの際に気軽に利用できるフルクローズ型のワークブースを採用。オフィスの中にメリハリをつけることで、周囲への音漏れや周囲からの雑音を気にすることなく、快適に働くことができる。
デザインのポイント
〇 リリカラのデザイナーが考案したオリジナルグラデーションを壁面・受付などオフィス全体に施し、空間全体の統一感と一体感を高めるオフィスデザインに。
〇 小さい面積ながらも、床材を貼り分けることで単調な印象を与えないよう空間のメリハリを意識した。
スペース有効活用のポイント
〇 通り沿いの大きなガラス窓を活かし、外の様子を間近に感じながら作業ができるように工夫。自然光をオフィスに取り入れることができ、空間の狭さによる圧迫感や窮屈さを感じさせない。
会社名 | リリカラ株式会社 大阪オフィス |
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オフィス所在地 |
大阪府大阪市西区 |
オフィス面積・人数 | 約50坪/約21名(拠点人数) |
事例の詳細はこちらのページをご覧ください>>
https://www.lilycolor.co.jp/ss/works/30111/
まとめ:小規模オフィスでもおしゃれなデザインを!
いかがでしょうか。今回は小規模オフィスにおけるデザインのポイントと企業事例をご紹介しました。小規模オフィスデザインにおいては、企業の文化や価値観を反映させることが重要であり、社員のモチベーションや生産性向上にはオフィスのデザインが一つの鍵となります。
リリカラでは、レイアウトやデザインの工夫を通して小規模オフィスながらも魅力的なオフィスづくりをサポートします。ご検討中の方はぜひお気軽にご相談ください!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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