【2025】世界が注目する最新オフィスデザイントレンド|NeoCon+Design Days視察レポート- コラム|オフィス移転・内装レイアウト・デザインならリリカラ株式会社

【2025】世界が注目する最新オフィスデザイントレンド|NeoCon+Design Days視察レポート

公開日 更新日

毎年アメリカで開催される世界的なインテリア展示会「NeoCon」と「Design Days」。今年も各国のオフィス家具メーカーが出展し、最新の商品やデザインを発信しました。
リリカラの社員(営業2名と設計1名)も現地を訪れ、最新のオフィス家具や空間デザインのトレンドを視察してきました。

本記事では、初めにNeoConとDesign Daysの概要をご紹介し、続いて注目したオフィス家具のトレンドや各メーカーの展示内容をレポートします。ぜひ最後までご覧ください。

Office Environment Improvement Report
オフィスデザイン事例集

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NeoCon・Design Daysとは

NeoCon(ネオコン)とは、1969年から続く商業インテリアデザイン業界の世界有数の家具展示会です。世界中の主要メーカーが新製品を発表するため、オフィスや商業空間のトレンドを発信する場となっています。
2025年は「Design Ahead」ー先、未来を見据えるデザインーをコンセプトに6月に開催され、出展社数は約450社参加・総来場者数は50,000人以上となりました。

Design Days(デザインデイズ)は、アメリカ・フルトンエリアで開催される家具展示会で、今年は55ブランドが参加しました。
フルトンエリアには、GoogleをはじめとするIT系企業のオフィスや、大手家具メーカーのショールーム、ファッションブランドの店舗などが集まっており、都市全体を舞台に開催される点が特徴です。

リリカラでは、最新のオフィストレンドを把握し、お客様により良いご提案を行うため、毎年NeoConとDesign Daysの視察を行っています。

NeoConアワード(Best of NeoCon Awards)

ネオコンでは毎年、43の製品カテゴリーにエントリーされた製品の中から​、最優秀賞をはじめとする7つの賞が授与されます。審査は、商業・ヘルスケア・ホテル・教育など各分野の建築家やデザイナー、ファシリティマネージャーなどの専門家が行い、今年から新しく来場者がノミネート作品に投票できる「​People’s choice(人気投票)」​も加わりました。​

最優秀賞を獲得したのは、HALCONの会議用移動式共用テーブル「ASTORIA」です。彫刻のような美しいフォルムでありながら、脚にキャスターが隠れており簡単に移動でき、シーンに合わせて天板や塗料のカスタマイズが可能です。

Neocon・Design Daysで見えたオフィス家具のトレンド

Neocon・Design Daysでは、これからの働き方やオフィス環境を見据えた家具が登場し、業界のトレンドを掴むことができました。
ここではリリカラが注目した3つのトレンドをご紹介します。

家よりも心地よく働ける環境を提供する

優秀な人材をいかに長く組織に留めるかは、どの企業にとっても大きな課題です。今回の展示会で感じたのは、働く環境そのものを魅力的にすることで人材定着を図ろうとする姿勢でした。

自席まわりには、姿勢や健康を考慮した昇降テーブル、業務効率を高めるための十分な収納、目の疲れを軽減するタスクライトなどが当たり前のように備わっており、「社員一人ひとりの快適さ」が細部までデザインに落とし込まれていました。

また、単なる休憩スペースではなく、偶発的な会話やアイデア交換が生まれることを意識したラウンジ、集中とリフレッシュを自在に切り替えられる多様なワークエリアなど、空間の使い方に多彩なシーンが提案されていたのも印象的でした。

自然なフォルム

展示では、円でも楕円でもない、自然のモチーフを想起させるフォルムを取り入れたラウンジチェアが多く見られました。ローテーブルやテーブル脚も同様に、直線的な線ではなく、丸みや揺らぎを感じさせる形状を採用しており、全体としてデザインが「自然」でした。

自然なフォルムは、見た目の硬さや緊張をやわらげ、使う人に安心感や心地よさを与えてくれます。形がきっちり決まっていないからこそ、心をリラックスさせ、自由な発想を生みやすくしてくれるのだと感じました。

ぬくもりのある色合い

ワインレッドやボルドー、赤紫といった深みのある暖色が、家具の張地や天板、展示のキーカラーとして多く使われていました。鮮やかな色合いではなく、彩度を抑えた「くすみカラー」が主流となっており、空間全体に落ち着きや柔らかさを与えているのが特徴的でした。

これらの色は、赤系ならではの温かさや高揚感を持ちながらも、彩度を落とすことで刺激を和らげてくれると感じました。

NeoConで視察した家具メーカー

先ほどご紹介した展示会全体のトレンドを踏まえ、ここからはNeoConでリリカラが視察した注目の家具メーカーの展示を、順にご紹介いたします。

OKAMURA

オカムラのNeoCon展示ブース
オカムラのNeoCon展示ブース

日本の家具メーカーのオカムラは、「CHAIR TASTING」をコンセプトにした展示を行っていました。オカムラの椅子が持つ細やかな設計や、それぞれの快適さを体感できるよう工夫されています。会場には、背もたれ・リクライニング・座面・ひじ掛けといったパーツごとに比較しながら試せるエリアが設けられており、来場者が座り心地の違いを直接感じられる展示となっていました。

Boss design

Boss designのNeoCon展示ブース
Boss designのNeoCon展示ブース

Boss Designは、今年4月にオカムラグループに加わった家具メーカーです。
展示では、住宅に置くようなラウンジソファやチェアといった、体をゆったりと預けられるルースファニチャーを中心に構成されていました。
またワインレッドや紫、ピンク系のカラーで統一されたブースも用意されており、落ち着きと華やかさをあわせ持つ空間が演出されていました。

HAWORTH

HAWORTHのNeoConアワード受賞製品

出典:NeoCon | Best of NeoCon Winners 2025

HAWORTHは今回のネオコンで、サステナビリティ賞を2製品、ビジネスインパクト賞を1製品で受賞しました。

HAWORTHのNeoCon展示ブース
HAWORTHのNeoCon展示ブース

展示は実際のオフィスを想定した構成で、背面対向や島型レイアウトが中心。デスクはすべて昇降タイプで、モニターやワゴン、タスクライトを備えた広めの個人席が用意されていました。

家具の多くは、人気カラーであるワインレッドやピンク、紫を基調としたくすみカラーを採用。ワークエリアに加えて、リラックスを意識したラウンジチェアやソファの展示も目立ちました。さらに、サステナブル素材に特化した展示エリアも設けられ、環境配慮を重視した開発姿勢が示されていました。

Andreu World

HAWORTHのNeoConアワード受賞製品

出典:NeoCon | Best of NeoCon Winners 2025

Andreu Worldは金賞5製品・銀賞1製品・サステナビリティ賞1製品を受賞した家具メーカーです。

Andreu WorldのNeoCon展示ブース
Andreu WorldのNeoCon展示ブース

展示された家具は、不定形の丸みや曲線を取り入れたデザインが特徴で、中間色のカラーと組み合わせることで柔らかな印象を与えています。チェアだけでなく、テーブルの脚にも曲線が使われており、華奢さよりも「どっしりとした安定感」を感じさせる土台が目を引きました。

また、床座に親しむ日本人と異なり、欧米では座面の低いソファは好まれにくいといわれます。しかし今回の展示では、座面を低めに抑えたラウンジソファが多く見られ、他メーカーでも同様の傾向が見られました。

DAVIS

DAVISのNeoConアワード受賞製品

出典:NeoCon | Best of NeoCon Winners 2025

DAVISは金賞3製品、銀賞1製品を受賞しました。

DAVISのNeoCon展示ブース
DAVISのNeoCon展示ブース

家具自体は他社と似た傾向で、座面の低いソファや落ち着いたくすみカラーで統一され、リラックスできる空間を演出しています。その中でも、他社と比べて重厚感や高級感のあるデザインが特に印象的でした。

SCANDINAVIAN SPACES

SCANDINAVIAN SPACESのNeoCon展示ブース
SCANDINAVIAN SPACESのNeoCon展示ブース

躯体の柱を巧みに活かした照明計画が特徴的で、空間全体にリズムと立体感を生み出しています。
また、細かいパーツで構成され、自由に形を変えられるソファは、見る角度や使い方によって印象が変わり、空間に遊び心をプラスしてくれます。

Design Daysで視察した家具メーカー

続いてDesign Daysでリリカラが視察した注目の家具メーカーの展示を、順にご紹介いたします。

HermanMiller

HermanMillerのDesign Days展示ブース
HermanMillerのDesign Days展示ブース

会議テーブルとチェアのエリアには、高級ラインの家具が配置されており、存在感があります。特に異素材の組み合わせが新鮮で、質感のコントラストが空間に豊かさと洗練された印象を与えていました。

Knoll

KnollのDesign Days展示ブース
KnollのDesign Days展示ブース

デスクの展示エリアは他社と同様、1人あたりのデスク面積が広く、収納も充実しています。マネージャー席は片持ち(天板の一方の側を脚や支柱で固定し、反対側は支えがなく浮いているように見えるデザイン)の昇降デスクを採用しており、スマートな構造なっています。また、ノルらしさを感じさせる木製家具も多く見られました。

MillerKnoll

MillerKnollのDesign Days展示ブース
MillerKnollのDesign Days展示ブース

展示では、ワインレッドやボルドーなどのレッド系カラーが取り入れられており、ファブリック、木、スチールなどさまざまな素材にトレンドカラーが展開されています。
デスクはデスクトップパネル付きの昇降タイプで、隣の席との境界に収納を設けることで、パーソナルスペースが確保されています。この収納は座ることもでき、簡単な打ち合わせにも利用可能です。また、デスク横に縦長の収納を設置したパターンもありました。

Steelcase

SteelcaselのDesign Days展示ブース
SteelcaselのDesign Days展示ブース

昇降デスクはデスクトップパネルやモニター、ワゴン、タスクライトのセットで1人ひとりの作業環境が整えられていました。
会議室の展示では、WEBとのハイブリッド開催に配慮した家具を設置。全員の顔がカメラに映るように天板形状が工夫されていました。

teknion

teknionのDesign Days展示ブース
teknionのDesign Days展示ブース

展示には、曲線を用いた柔らかい印象のソファやチェアが多く、明るいトーンのナチュラルなくすみカラーで構成されています。ソファの後ろにはパネルが設置されており、オープンでありながらも程よい安心感があります。
また、曲面のガラス間仕切り、フレーム+カーテン、BOX型など、さまざまな囲われた打ち合わせスペースが展開されており、オープンな場所では話しにくいことも、セミクローズな空間で気兼ねなく話せるよう工夫されています。

IKEA

IKEAのDesign Days展示ブース
IKEAのDesign Days展示ブース

IKEAが本格的にオフィス市場に参入しました。住宅にも使われるラウンジソファの展示もある一方で、簡易ブースやデスクトップパネルなど、囲われた空間をつくる家具も多く展示されていました。

最後に

「NeoCon+Design Days 2025」視察レポートをご覧いただきありがとうございました。
リリカラでは、今回ご紹介したブランドを含め、海外オフィス家具の導入支援が可能です。ご関心をお持ちの方は、どうぞお気軽にご相談ください。
※ブランドによっては対応できない場合があります。

リリカラのオフィスインテリア・レイアウトデザインサービスについて

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