少子高齢化が進み働く世代が減っていく中、健康で高いパフォーマンスを維持できる「生涯現役」が前提とされ、1日の大半を過ごすオフィスにおいても、ワーカーが最大のパフォーマンスを発揮できるような健康経営への取り組みが求められています。
そこで、本コラムでは健康経営と結びつきの強いオフィスグリーンがもたらす効果やおすすめのグリーン、取り入れ方を実際にオフィスでグリーンを育てているリリカラがご紹介します。ぜひ最後までお読みください。
目次
オフィスにグリーンを取り入れる効果とメリット
【効果①】目の疲労を軽減し、リラックス効果を与える
人は五感の中で、「視覚」から得る情報に大きな影響を受けると言われています。
殺風景になりがちなオフィスの中でも、視界に自然を感じられるものがあると、心が安らぎリラックス効果を期待できます。
また、長時間PCモニターを見て作業をすると、目の疲れや視力の低下などの身体的不調が生じてしまいますよね。
グリーンには目の疲労を軽減する効果があり、さらにはストレスを軽減する効果もあります。ワーカーのメンタルヘルスを支える役割を果たしてくれるので、健康経営への取り組みとして非常に有効です。
【効果②】空気を清浄化し、快適で心地よいオフィスへ
植物には空気中の有害な物質を吸収・分解する力があると言われています。
オフィスにグリーンを置くことで、オフィス内の空気が浄化され、快適で心地良い作業環境を維持することができます。
また、空調などによるオフィス内の乾燥を防止する対策としてもとても有効です。
【効果③】モチベーションがアップし、ワーカーの生産性向上
快適で過ごしやすいオフィスはワーカーのモチベーションアップへ貢献します。1日の大半を過ごすオフィスをより快適なものにすることで、生産性も向上し、その結果業務が効率化するという好循環を生み出すことができます。
また、上述したリラックス効果により、社内コミュニケーションにもプラスの影響を与え、創造性を高める効果が期待できます。
【効果④】デザイン性のあるオフィスで企業イメージ向上
開放的でオープンな印象のオフィスは来訪者へも好印象を与えます。また、グリーンには緊張を緩和する効果もあるので、例えば社外の方とグリーンを多く取り入れた空間でミーティングができれば、双方の緊張緩和へ繋がるというポジティブな効果が期待できます。
また、オフィス内にグリーンがあることで空間に明るさ・華やかさがプラスされ、ブランドイメージの向上にも繋がります。来訪者から見えるエリアやお客様から見えるエリアは特にグリーンを取り入れることをおすすめします。
どうやってグリーンを取り入れる?
ではどのようにオフィス内にグリーンを取り入れることができるでしょうか?
「植栽の鉢植えを置く」「上から吊るす」など方法は様々ですが、最近では、各オフィス家具メーカーからグリーン植栽付きの製品が展開されています。写真はごく一部ではありますが、空間の仕切りとして取り入れることができたり、カフェ・リフレッシュスペース用の家具の一部として販売されています。
※左:Patio(コクヨ株式会社)/ 右:Parkwork(株式会社オカムラ)
そのほかにも、オフィス内で公園やアウトドアの雰囲気を感じられるような置き家具もリリースされておりますので、ご興味のある方はぜひお気軽にご相談ください。
オフィスグリーン導入の費用は?
植栽に限った話ではありませんが、導入にはイニシャルコストとランニングコストがかかります。特に植栽はメンテナンスが必要となりますので、費用面については注意が必要です。予め専門業者に導入にかかる費用とメンテナンス費用を確認しておきましょう。
「都度のお手入れとメンテナンスが大変・・」という方には、フェイクグリーンがおすすめです。フェイクグリーンでも緑視率が上がり十分な効果を発揮してくれますので、上述したような効果が期待できます。
どうやって育てる?リリカラ流オフィスグリーンの管理方法
オフィスの移転、デザイン・リニューアルをトータルで手掛けるリリカラも、オフィスにグリーンをたくさん飾っています。
飾っているのは本物のグリーン。そのため社員によって定期的に水やりを行わなければなりません。
そこでリリカラは、オフィスのグリーンを管理してくれる社員を募集し、園芸部を立ち上げました。
園芸部は部員一人ひとりに担当のグリーンを割り当て、週に1回程度の水やりや剪定をしています。
その管理状況は部のチャットで報告し、皆で枯らさないように協力しながら育てています。
ちなみにこのグリーンを選んだのも園芸部のメンバーで、実は一度枯れてしまったことがあるグリーンを採用しています。グリーンの提供元であるユニバーサル園芸さんは、枯れた植物を回収し、半年から1年ほどかけて再生させる取り組みを行っています。リリカラの園芸部員が、ユニバーサル園芸さんの倉庫でグリーンを選んでいる様子
植物が元気な状態を維持できるよう、ユニバーサル園芸さんからお手入れのアドバイスを受けたり、定期的なワークショップに参加したりしながら、大切に育てています。
リリカラが実際に育てているオススメのグリーン15選!
のオフィスには、数種類のグリーンが彩りを与えています。
今回はその中から15種類のグリーンの特徴や育て方をご紹介します!
パキラ
見た目:大きな葉と丈夫な幹。大きさは約10㎝~20m
特徴:成長が早く室内でもよく育つ
好む空間:日当たりのよい、10℃以上の空間
育て方: 水やりは土が乾いたら鉢底から水が出るくらいたっぷり・葉水も定期的に行う
ドラセナ
見た目:細長い葉っぱ・卓上サイズから20センチ近くまで成長するものなど様々
特徴:種類が豊富・直射日光に弱い・乾燥に強く成長が遅い
好む空間:間接的に光に当たる、10℃以上の空間
育て方:水やりは土が乾いたら鉢底から水が出るくらいたっぷり・葉水も定期的に行う・古くなった葉はこまめに取り除く
ユッカ
見た目:太い幹ととがった硬い葉っぱ・20㎝~2m
特徴:耐寒性があり0度まで耐えることができる・乾燥にも強い
好む空間:日当たりのよい場所・ただ葉焼けを起こす可能性があるため直射日光に当たる場所は避ける
育て方:水やりは土が乾いたら鉢底から水が出るくらいたっぷり・葉水も定期的に行う
セローム
見た目:ヒトデのような切れ込みが入った大きな葉っぱ・南国感がある見た目・~2mほど
特徴:樹液にシュウ酸カルシウムが含まれており、触れると体質によって炎症がでる
好む空間:温暖で湿度の高い空間、15度程度の室温をキープ
育て方:水やりは土が乾いたら鉢底から水が出るくらいたっぷり・葉水も定期的に行う
シェフレラ
見た目:手のひらのような形をした葉っぱ。高さは~5m程
特徴:日陰でも育つが、光が不足すると葉が黄色くなる。乾燥に弱い
好む空間:半日陰、10℃以上の空間
育て方:土が乾いたら鉢底から水が出るくらいたっぷり水やり
アマゾンオリーブ
見た目:細く分岐した枝とオリーブの葉に似たつややかな葉っぱ
特徴:耐陰性があり直射日光に弱い
好む空間:半日蔭、15℃以上の空間
育て方:水やりは土が乾いたら鉢底から水が出るくらいたっぷり
ブラッサイヤ
見た目:傘のように広がる大きな葉。大きさは1~2m
特徴:耐寒性がない
好む空間:15℃以上の温暖で湿度が高い空間
育て方:水やりは土が乾いたら鉢底から水が出るくらいたっぷり・根本を湿らせすぎないようにする
ドラセナ・レインボー
見た目:赤・緑・黄色が入り混じった細長い葉、大きさは1~2m
特徴:成長が遅い。直射日光に弱い
好む空間:明るい間接光が降り注ぐ、15℃以上の空間
育て方:水やりは土が乾いたら鉢底から水が出るくらいたっぷり
ベンガレンジス
見た目:大きく光沢がある葉・大きさは30m以上になることも・樹冠も数十メートルに及ぶ
特徴:成長が早い・乾燥に強い
好む空間:直射日光が十分に当たる、15℃以上の空間
育て方:土が乾いてから2~3日後に水を与える
トックリラン
見た目:ポニーテールのような細長くカールがかかった葉・幹の下部が膨れている・高さは30㎝~1.5m
特徴:幹に水をためられるため乾燥に強いが、寒さに弱い・成長が遅めで長寿命
好む空間: 日当たりのよい15℃以上の空間
育て方:土が完全に乾いたらたっぷりと水を与える・過湿による根腐れに注意
ベンジャミン
見た目:柔らかく曲げやすい幹と、薄くて光沢のある葉・高さは30㎝~2m
特徴:成長が早く乾燥に強い
好む空間:直射日光を避けた、15℃以上の空間
育て方:土が乾いたらたっぷり水を与える・定期的に剪定する
エバーフレッシュ
見た目:細長く小さい葉と細長い幹・高さは1~3m
特徴:耐陰性がある・夜になると葉を閉じる
好む空間:高湿度の15℃以上の空間
育て方:毎日葉に霧吹きで水を与える・土が乾いたらたっぷり水を与える
ウンベラータ
見た目:大きなハート型の葉・高さは50㎝~10m
特徴:耐陰性がある・寒さに弱い
好む空間:直射日光を避けた、15℃以上の高湿度な空間
育て方:葉に霧吹きで水をかける・水やりは土が乾いたら鉢底から水が出るくらいたっぷり
ツピダンサス
見た目:大きな掌状の葉・高さは1~2m
特徴:耐陰性がある・乾燥に強い・成長が遅い
好む空間:直射日光を避けた、間接光が降り注ぐ15℃以上の空間
育て方:土が乾いたらたっぷり水を与える・過湿は避ける
アルテシマゴムの木
見た目:緑と黄の斑入りの大きな葉・高さは2~3m
特徴:耐陰性がある・寒さに弱く、低温になると葉が落ちる
好む空間:直射日光を避けた、15℃以上の空間
育て方:葉に霧吹きで水をかける・土が乾いたらたっぷり水を与える・過湿を避けるため、鉢底に水がたまらないようにする
企業でのオフィスグリーン導入事例
では、実際にオフィスでグリーンを取り入れている事例をご紹介します。
事例-1:みんなの視線が集まる中心エリアにグリーンを採用
公園で仕事をすることをモチーフにしたオカムラ製のParkWorkシリーズをうまく活用し、オフィスの中心にあるオープンスペースにグリーンを取り入れています。オフィス内でこのようなカジュアルな空間があることで、少し心が安らぎますよね。
事例-2:存在感溢れる鉢植えで空間を“ゆるく”仕切る
空間の仕切りとして通路に大きな植栽の鉢植えを設置している事例です。単にパネルで空間を区切るのではなく、植栽へ置き換えることで空間が一気に華やかになり、カジュアルな印象を与えてくれます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
作業環境にグリーンがあるだけで、様々なプラスの効果が期待でき、また身体的にも良い影響を与えてくれます。すぐに導入が難しいという方は、ご自身のデスクに小さな小鉢を置いて育ててみる。そんなスモールスタートでも気分がリフレッシュできるかもしれません。是非お試しください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!