企業が注目するワークエンゲージメントとは?オフィス改善で向上する?- コラム|オフィスデザイン・内装レイアウト設計、移転ならリリカラ株式会社

コラム

企業が注目するワークエンゲージメントとは?オフィス改善で向上する?

企業が注目するワークエンゲージメントとは?オフィス改善で向上する?

企業で管理職の立場にある人は「ワークエンゲージメント」という言葉に覚えがあるのではないでしょうか。ワークエンゲージメントを向上させることで、従業員の生産性が高まるほか、顧客や転職者などにも良い印象を与えることが可能です。

この記事では、ワークエンゲージメントの概要や高める方法、企業にどのような良い影響があるかについて解説します。

ワークエンゲージメントとは?

近年ビジネス分野で注目されるワークエンゲージメントとはなんでしょうか。簡単にまとめると、社員が仕事に対してポジティブな心理状態であることを指します。

もともとはオランダのユトレヒト大学シャウフェリ教授らによって提唱された概念で、以下の3つの要素が整った状態のことです。

1.活力:仕事から活力を得ていきいきとしている
2.熱意:仕事に誇りとやりがいを感じている
3.没頭:仕事に熱心に取り組んでいる

ワークエンゲージメントの測定方法としては、「ユトレヒト・ワーク・エンゲージメント尺度(UWES)」が最も多く活用されています。この手法は、活力・熱意・没頭の3要素を17項目(※)の質問への回答に点数を割り振り、回答結果の平均値を割り出すことで数値化するものです。

※3項目や9項目に限定した手法も存在する

出典:厚生労働省「ワーク・エンゲイジメントに着目した「働きがい」をめぐる現状について」

 

ワークエンゲージメントと類似する言葉の違い

ワークエンゲージメントと類似する言葉に、ワーカーホリズムや燃え尽き、職務満足感、従業員エンゲージメントなどがあります。それぞれの言葉は以下のように4象限で表すことができ、活動水準と仕事への態度で分類可能です。

ワークエンゲージメントの類義語

※出典元p.175をもとに作成

燃え尽き(バーンアウト)

ワークエンゲージメントの対極に当たる言葉です。仕事に対して過度にエネルギーを費やした結果、疲弊的に抑うつ状態に陥ってしまい、仕事への興味関心や自信が持てなくなります。また、仕事への態度や認知が否定的で活動水準も低い状態であると定義されています。

ワーカホリズム

過度に一生懸命かつ強迫的に働く傾向とされ活動水準は高いものの、仕事に対しての態度や認知については否定的な状態を指しています。

職場満足感

自分の仕事を評価した結果生じるポジティブな状態と定義されています。ワークエンゲージメントは「仕事をしているとき」の感情や認知を指す一方で、職場満足感は「仕事そのもの」に対しての感情や認知を指すことに違いがあります。ただし、仕事に没頭している状態とは異なり、活動水準は低いとされています。

そのほか、従業員エンゲージメントは仕事ではなく、企業理念への賛同から企業の役に立ちたいという気持ちを表しており、厳密には異なる概念とされています。

出典:厚生労働省「ワーク・エンゲイジメントに着目した「働きがい」をめぐる現状について」

企業がワークエンゲージメントを高めるメリット

企業の役員

従業員のワークエンゲージメントを高めることで、企業が得られるメリットは数多くあります。

離職率の低下

ワークエンゲージメントが高い企業は、離職率が低い傾向にあります。ワークエンゲージメントは「誰かの役に立っていると感じたとき」「成果が出たとき」などに高まる傾向にあり、仕事や組織に対してポジティブな感情が強く出ると、反対に離職意向は低くなりやすい関係にあるためです。

生産性の向上

ワークエンゲージメントが高まると、「もっと組織に貢献しよう」「自分のスキルを磨こう」と考える社員が増えるため、業務内でのパフォーマンスが上がりやすいほか、業務外での自主的な勉強時間も増える傾向にあります。

インプット量が増えるとさらなる成果につなげようと意欲がわき、周りの社員に対しても良い影響を与えるため良いサイクルが生まれるでしょう。

CS(顧客満足度)の向上

社員がワークエンゲージメントの高い状態で仕事に取り組むと、商品の改善スピードも早まり、より良い商品を提供できるようになります。

加えて、社員の仕事に対する熱意ある姿勢や、良い雰囲気が外部にも伝わりやすく、結果的に顧客の満足感も高くなりやすいとされています。

メンタルヘルスの向上

メンタルヘルスとは、心の健康のことです。経営者には、社員が過重労働でうつ状態になったり自殺に追い込まれたりしないよう、社員一人ひとりの精神的な健康をサポートする義務があります。

ワークエンゲージメントが高まると、仕事に対してネガティブな感情やストレスを抱きにくいため、心身ともに改善されやすいと考えられています。

ワークエンゲージメントを高める2つの要素

ワークエンゲージメントを高める要素は2つあるとされています。企業が施策を立案する際の参考になるかもしれません。

1.仕事の資源

上司や後輩など、自分以外の社員から与えられる、仕事へのモチベーションを高める要素のことです。例えば、自分の成果に対してのポジティブなフィードバックや上司や後輩からの充実したサポート、意思決定への関与などがこれに該当します。

仕事の資源が増えることで社員の向上心は高まる傾向にあるため、経営者や人事担当者は、成果ややりがいにつながると思われる業務を積極的に任せながら、適切なフィードバックを行うようにしましょう。

2.個人の資源

仕事の資源とは反対に、自分から起因する感情やモチベーションのことです。外部から無理やり変化を促すことは難しいかもしれませんが、個人の資源を増やすことが出来るとエンゲージメントは高まるでしょう。

個人の資源には、たとえば、業務への自信やポジティブ思考、目標に対しての粘り強さなどが当てはまります。経営者や人事担当者は、社員の業務レベルを適切に判断し小さな成功体験を積み重ねることが、個人の資源の増加につながることを覚えておきましょう。

オフィス環境がワークエンゲージメントに影響する?

ワークエンゲージメントの高い職場

企業が従業員のワークエンゲージメントを高める施策はさまざまです。実はオフィス環境を整備することも、ワークエンゲージメントの向上に必要不可欠であることをご存じでしょうか。

たとえば、業務に集中できる個人スペースや、休憩スペース、大人数で簡単なミーティングや会話ができる共有スペースなどが整備されていると、社員がメリハリをつけて仕事に取り組みやすくなります。すると、モチベーションを維持しやすく、それに伴いワークエンゲージメントも高まりやすいのです。

近年はリモートワークの導入が増えており、社員同士のコミュニケーション量の低下に悩んでいる企業も多いかもしれません。オフィス環境の改善はこういったコミュニケーション不足の解消や、採用などにもポジティブな影響を与えられます。

会社のワークエンゲージメントは正常か確認

ワークエンゲージメントは、従業員一人ひとりの業務に対するモチベーションを維持し、企業の生産性を高めるために重要な指標です。生産性に課題がある企業様は、所属する社員のワークエンゲージメントは把握できていますでしょうか。

UWESに基づくアンケートを定期的に行うなど、ワークエンゲージメントを計測することを心がけるとともに、数値が芳しくない場合はオフィス環境の整備など、状況に応じた施策実施を検討しましょう。

オフィス移転やリニューアルを手がけるリリカラでは、3万件の実績がございます。ワークエンゲージメントを高めたい企業様をオフィスデザインの面からサポートしますので、お気軽にご相談ください。

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