ワークエンゲージメントを高める具体的な方法を解説。企業は具体的に何をすべき?- コラム|オフィスデザイン・内装レイアウト設計、移転ならリリカラ株式会社

コラム

ワークエンゲージメントを高める具体的な方法を解説。企業は具体的に何をすべき?

ワークエンゲージメントを高める具体的な方法を解説。企業は具体的に何をすべき?

働きがいのある仕事や社員のモチベーションについて、近年注目する企業も増えています。これらは「ワークエンゲージメント」と関連しており、企業の生産性向上に欠かせない要素です。
しかし、具体的にどのように高めるのか、わからない担当者も多いのではないでしょうか。今回は従業員のワークエンゲージメントを高めるための具体的手法について解説します。

 

日本人のワークエンゲージメントは低くなりがち

働き方改革でも注目される「ワークエンゲージメント」とは、社員一人ひとりの仕事に対するポジティブで充実した心理状態を指します。調査の結果、世界と比較して日本人のスコアには特徴があることがわかりました。

ワークエンゲージメントの概要と測定方法

ワークエンゲージメントが高い人は、仕事に誇りとやりがいを感じ、熱心に取り組み、仕事から活力を得ている点が特徴です。この熱意・没頭・活力はワークエンゲージメントの3要素とも呼ばれています。
一般的な測定方法として、ユトレヒト・ワーク・エンゲイジメント尺度(UWES)が挙げられます。3要素に関連する質問を行い回答をスコア化。その平均値を出すことで測定をします。
UWESを活用したワークエンゲージメントを国際比較したところ、日本は他国よりも低い値を記録しました。

日本人のワークエンゲージメントが低くなる理由

なぜ日本人は世界と比較して低いスコアになるのでしょうか。理由の1つとして日本人の持つ国民性が挙げられます。
一般的に日本人は「自己批判バイアス」が強く、自分を厳しく評価しやすい傾向があるとされています。一方で、欧米人は「自己高揚バイアス」が高いとされており、自分を肯定することが多いです。
つまり、日本人は自身がポジティブであることを否定しがちであるため、ワークエンゲージメントのスコアは著しく低くなるのです。
企業としてはこの文化的な違いを理解し、日本人の社員が自分を肯定的に認識・評価し、ポジティブな側面にも気づけるサポートや施策を検討しましょう。

出典:厚生労働省「労働経済白書(令和元年版)」

 

雇用形態や年収によっても変動する

ワークエンゲージメントは年収や年齢、会社での役職といった要素でも変動します。厚生労働省の調査によると、年齢や役職は高くなるほどスコアも高いという結果が出ました。

ワークエンゲージメントデータ

また、一般的には年収の高い人の方がワークエンゲージメントも高くなる傾向にあります。雇用形態によっても違いがあり、例えば、正社員の方が仕事が安定しやすかったり、インセンティブなどの待遇を受けられたりする機会が多いため、ワークエンゲージメントが高くなりやすいとされています。

組織の文化や働き方、社員のニーズを理解し、一人ひとりの雇用形態や年収などの要素を考慮した施策を打つことができれば、ワークエンゲージメントのさらなる向上が期待できるでしょう。

出典:厚生労働省「労働経済白書(令和元年版)」

 

ワークエンゲージメントを高める具体的な方法

ワークエンゲージメントを高める方法

社員のワークエンゲージメントを高めるために、企業ができる具体的な方法を6つご紹介します。

ジョブ・クラフティング

ジョブ・クラフティングとは、社員が主体的に業務の設計をすることで、仕事にやりがいを感じさせる教育手法のことです。
仕事のやり方を工夫する「作業クラフティング」、人間関係やコミュニケーションを工夫する「人間関係クラフティング」、仕事のとらえ方や考え方を工夫する「認知クラフティング」の3つの視点から見直すことで、仕事に対する主体性を引き出します。具体的に、企業は以下の施策を行うと良いでしょう。

・作業クラフティング:必要に応じてワークフローの追加や削除を社員自身の判断で行えるようにする
・人間関係クラフティング:周囲の社員と協力関係を築き、コミュニケーションを積極的にとりやすくすることで、社員自身の仕事への姿勢を変化させる
・認知クラフティング:仕事について見つめ直す機会を作り、社員自身の仕事や成果物が社会に貢献していることを再認識してもらう

ポジティブなフィードバック

社員の仕事に対して成長や努力を認めるなど、ポジティブなフィードバックを意識的に提供することでワークエンゲージメントの向上が見込めます。ネガティブなフィードバックが必要な場合は、適切なサポートを行って心のケアをする、一緒に成功に導くといった配慮をすることが大切です。

やる気を引き出す仕組みづくり

具体的な目標を設定することで、仕事に対するモチベーションを高められるでしょう。やや難易度の高い目標を設定する、努力に応じた報酬を用意するなど従業員のモチベーションを引き出す制度や仕組みの導入を検討することも必要です。

コミュニケーションの促進

1on1ミーティングやチームミーティングを定期的に行い、社員間のコミュニケーションを促進しましょう。オープンなコミュニケーションはチームの結束力を高めることも可能です。

上司と1on1ミーティングを月1回行い、仕事以外の話もするようにした企業では、離職率の低下につながった事例も出ています。
一方で、むやみやたらに実施をするとかえって負担を感じてしまう社員もいるため、頻度や実施時間については社員の要望を把握しながら実施するようにしましょう。

裁量権の拡大

自己決定権を持つことで、従業員は仕事への責任感ややりがいを感じ、ワークエンゲージメントが高まります。トップダウン型の組織でも、管理職の社員に裁量権を渡すことで、自ら考えて行動する機会を増やす事例が増加しています。
その際は、ただ裁量権を渡すだけではなく、成功に向けて伴走する意識を持つことが大切です。

オフィス空間の改善

オフィス空間を改善することもワークエンゲージメントの向上につながります。
明るい照明やおしゃれな家具、リラックスできる休憩スペースなど、働く環境を改善することで従業員の満足度や生産性が向上し、ワークエンゲージメントも高まりやすいです。

 

オフィスデザインがワークエンゲージメント改善に繋がる

コニュニケーションが活発

オフィスデザインを変えることはワークエンゲージメントにも影響を与えます。具体例として、従業員が仕事に応じて働く場所を主体的に選択できる考え方である「ABWの導入」が挙げられます。
ABW導入時には、会議・共同作業・一人作業といったように自社の業務スタイルを分類し、それぞれに合わせた職場環境を整備することが重要です。会議の際は打ち合わせスペースを、一人作業の際はパーテーションで区切った集中スペースをといったように設備を整えます。
内装工事が難しい、スペースが足りないといった場合には、オフィスの移転やリニューアルを検討しても良いでしょう。従業員にとって裁量度の高い働き方になるため、ワークエンゲージメントを高める効果的な施策といえます。

そのほか、仕事に集中できるスペースと休憩やコミュニケーションをとれるスペースを分ける、大きな窓を取り入れて明るい空間にするといった方法も有効です。働きやすい環境を整えることで、社員のモチベーションを高め、ワークエンゲージメント改善につなげましょう。

 

適切な施策でワークエンゲージメント向上を

ワークエンゲージメントは社員の仕事に対するモチベーションを左右するとても重要な要素ですので、ぜひ改善・向上に向けた施策を検討、実施されることをおすすめします。
本記事で紹介したさまざまな手法を取り入れながら、社員一人ひとりのワークエンゲージメントの改善・向上に努めていきましょう。

リリカラでは3万件以上のオフィス移転やリニューアルの実績があり、オフィスデザインの改善によって、社員のワークエンゲージメント改善に大きく貢献いたします。
社員の熱意や活力を高めて、人材不足対策や生産性向上を達成したいご担当者様は、お気軽にお問い合わせください。

ワークエンゲージメントの関連記事
企業が注目するワークエンゲージメントとは?オフィス改善で向上する?
2023年秋、リリカラ変わります!スペースソリューション事業部移転プロジェクト04~コミュニケーション活性化編~
オフィス環境の改善策14選!「行きたい」オフィスになる効果的な取り組みとは?
オフィスでウェルビーイングを実現する方法とは?

ページ上部へ