近年多くの企業が、オフィスを無機質な空間から、おしゃれで快適な空間へとリニューアルさせています。オフィスをおしゃれにすることは単なる外観の変化のみにとどまらず、企業の成長や働き方改革にもメリットをもたらす戦略として認識されつつあります。
本記事では、オフィス構築を支援しているリリカラが手掛けたオフィスを、「コミュニケーションの活性化を目指したオフィス」「コンセプトを創り込んだオフィス」「リフレッシュを促すオフィス」の3つに分類してご紹介します。オフィスをおしゃれにするメリットや、おしゃれなオフィスにするためのポイントも詳しく解説するので、ぜひ最後までご覧ください。

リリカラが手掛けたオフィスのデザイン事例をご紹介します!
目次
コミュニケーションと働く楽しさを追及したオフィス
ここではコミュニケーションの活性化を目指したオフィスを5事例ご紹介します。
3つのエリアと19種類の席で働く楽しさを追求したオフィス
オフィスに「交流」「集中」「リラックス」3つのエリアを用意したオフィスです。交流エリアはイエローの床とブラックの天井で求心力を向上。集中エリアは落ち着きのあるブルーに、リラックスエリアは親しみやすいイエローやオレンジなどの暖色と木の組み合わせにするなど、カラーリングでエリアがゾーニングされています。座席も19種類用意してABWを促進。デザイン性と機能性を併せ持ったオリジナリティの高い空間となりました。

コーヒーカウンターを中心に社員の交流を促すオフィス
ザルトリウス・ジャパン株式会社 | 約135坪/約446㎡・約60名
コーヒーカウンターと木目調の階段で構成された「エンゲージメント・カウンター(交流の場)」がひときわ目を引くオフィスです。ドリップコーヒーを淹れる時間が、社員のコミュニケーションを自然に引き出します。一方執務スペースは、自分の作業に集中できるように、120度型のデスクを採用。チームで集まることができる一方で、対面する必要がないため、目線を気にせずに作業に集中ができます。適度な距離感が集中とコミュニケーションの切り替えをサポートしてくれます。

コミュニケーションを促進するオープンでクリーンなオフィス
ゼット・エフ・ジャパン株式会社 | 約242坪/約800㎡(フロア面積)・人数50名
オフィスでしかできない対面コミュニケーションの活性化を目的に、プロジェクター付きのプレゼンテーションエリアが用意されています。チームメンバー以外の社員にも会議の様子が伝わるように、あえてパネルや間仕切りのないオープンな空間に設計しました。他チームの情報や熱量が自然に共有されるため、会社全体のエンゲージメントの向上が期待できます。

「遊び心」を取り入れた、「出社したくなる」オフィス
グリーンを基調にした執務質には、高さ違いの座席が並ぶソファ席やブース席、パーテーションやカーテンで空間を区切られたミーティングスペースなどが用意されています。目的や多様な働き方に合わせた活動スペースを用意することで、高い品質の業務遂行とコミュニケーションの両立を目指しました。

多様な働き方とワーカーの繋がりを支えるオープンなオフィス
明治アニマルヘルス株式会社 | 約181坪/約600㎡・約40名
多様なコミュニケーションが生まれるよう、執務空間はエグゼクティブエリアを含め、仕切りを設けずオープンに設計されています。また様々な働き方にフィットするよう、高さ違いのソファー席やブース席を含む12種類の座席が用意されています。オープンMTGスペースやWEBブースなど自社にマッチしたエリアも設けました。


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コンセプトを創り込んだ唯一無二のオフィス
ここではコンセプトが特徴的なオフィスを6事例ご紹介します。
ワーカーのオフィスへの愛着が生産性の向上につながるオフィス
オフィスでしかできない体験を追求した同社のオフィスコンセプトは「FARM」。オフィスはコミュニケーションを耕す場と捉え、生産性を収穫できるようにという想いが込められています。想像力と繋がり生むエリア「FARM」は、円形の大テーブルでコミュニケーションワークを促進。多様なミーティングに対応できるワークスペース「GROW LOUNGE」は、ウェブ会議や会議前後の雑談・意見交換を通し、個々の成⻑を促す場として設けられました。

細部まで「実り」の世界観を追求した印象派オフィス
お米に関連する事業を展開していることから、お米が育つ水源をコンセプトにオフィスを構築しました。オフィスデザインは水の波紋をイメージして、曲線のマテリアルを多用。家具も滑らかさを追求するためオーダーメイドして、オフィスコンセプトの統一を図りました。また会議室の名前は、「HATUGA(発芽)」「INAHO(稲穂)」「KOGANE(黄金)」と命名。エントランスに近い会議室から奥の会議室に進むにつれて、「黄金色」に実ってゆくというストーリーを持たせています。

社内外の「つながり」を意識した、一体感のあるオフィス
サッポロ不動産開発株式会社 | 約115坪/約380㎡・80名
「“ひと”が、まち・会社・ひとと有機的につながる場。」がコンセプトのオフィスです。まちの風景が感じられる内装デザインとし、社内外を問わずコミュニケーションができるカウンターや、社員の距離が縮まる半円カウンターを設けました。半円カウンターは、ビールサーバー付のバー設備も備えているため、就業時間後の懇親にも活用されています。

グループ間の繋がりを強化し、シナジーを創出するオフィス
リリカラ株式会社 大阪オフィス | 約50坪/約160㎡・21名
リリカラの大阪オフィスは、スペースソリューション事業とインテリア事業が同居する拠点。双方のシナジーを創出させるため、2つの事業のつながりを強化するコンセプトを立案しました。内装材は、インテリア事業の主軸のプロダクトであるため、自社製品の活用を徹底。オフィスを象徴する「空と陽の光」をイメージしたグラデーションの壁紙は、リリカラのインクジェットプリント壁紙「Digital DECO」にて制作しました。コンセプト立案から働き方および内装デザインに至るまで全工程を自社リソースで実施した、リリカラの総合力が発揮されたオフィスです。

つながりと成長を促す、有機的なオフィス
コンセプトは、「【GROW UP FIELD】共につながり、個々の成長を促すオフィス」。従業員満足度の向上や社員の成長を促すため、ミーティングエリアやリモート会議用のワークブースエリアを新設するなど、社員が業務内容に合わせて働く場を選択できる環境が整えられています。床材はCO2削減を意識したサステナブルな製品を採用。グリーンも多く取り入れ、新オフィスのコンセプトを体現した有機的なオフィス空間に仕上げました。

企業アイデンティティが感じられるホスピタリティの高いオフィス
自社の高いホスピタリティを社内外に浸透させたいという想いから、社員や来訪者などオフィスに集う全ての人が心地良さを感じられる空間を目指しました。素材は本物の質感にこだわり、家具は働き方を考慮して拡張性のあるものを選定。オープンワークスペースやキッチン、ミーティングスペースを配置して、来客時のおもてなしも万全に。お客様と長い時間をかけて、働き方やアイデンティティを共有・理解したことで完成したオフィスです。


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社員のリフレッシュ環境にこだわったオフィス
ここでは、リフレッシュ環境にこだわったオフィスを4事例ご紹介します。
多目的ラウンジを設置して、従業員満足度の向上を目指したオフィス
株式会社カプコン | 6220㎡(内ラウンジ部分 約220㎡)/1880坪・約600名
「リラックスできたり、集中して仕事ができたりする場がほしい」という社員の方の声を元に、オフィス内に多目的に利用できるラウンジを新設しました。飲食スペースやミーティングスペース、個室ブースも完備しています。さらに従業員満足度を高めるため、家具はリラックス感のあるホームユースな製品を採用。ほっとひと息つける陽だまりのようなあたたかな空間が完成しました。

「静」と「動」の2つのリフレッシュスペースを設置したオフィス
ホームネットグループ | 約860坪/2840㎡ ・ 480名
社員の方から「オープンなコミュニケーション」を求める声とともに「一人で過ごしたい」という声も多数寄せらせていたことから、使い方の異なる「静」と「動」の2つのリフレッシュスペースが用意されています。「静」のリフレッシュルームは、人の気配と自然光をほのかに感じられる空間に。「動」のリフレッシュルームは、会議やソロワーク、休憩までフレキシブルに使える空間にデザインされています。

オープンなカフェテリアでコミュニケーション創出を目指したオフィス
ウェーブロックホールディングス株式会社 | 約425坪/約1400㎡・約150名
社員同士が気軽に意見を交換できる場所を設けたいという想いから、コミュケーションのためのオープンなカフェエリアをが用意されています。飲食をしながら交流を深めることで、イノベーションの活性化と、社員のメンタルケアに繋がっています。社員同士のつながりを大切にする同社ならではのこだわりが詰まったエリアとなっています。

リフレッシュエリアでワーカーの疲労軽減を促すオフィス
社員同士の仲を深めるため、4種類の座席が備えられた開放的なリフレッシュルームが用意されています。また仮眠可能な大型ソファを取り入れ、社員の疲労回復を促す場としての機能を強化させています。執務室とを仕切るガラスのパーテーションは、ペットボトルからできた再生樹脂製。ガラスから漏れる光で明るさを確保しつつ、執務室との繋がりも程よく感じられる空間となっています。


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オフィスをおしゃれにするメリット4選
オフィスをおしゃれにするとどのようなメリットが享受できるのでしょうか?ここでは4つのメリットをお伝えします。
ワークエンゲージメントが高められる
「会社や仕事に対する熱意」を指すワークエンゲージメントを高めるためには、「この会社で働きたい」という想いを社員に持ってもらう必要があります。オフィスをおしゃれな空間にすることで、会社の「社員を大切にしたい」という熱意が伝わり、社員の自社に対する誇りや信頼が醸成。
その結果、会社の雰囲気が明るくなり、エンゲージメントの向上につながります。
ブランディング強化につながる
しっかりとコンセプトを練ってオフィスをデザインすることで、会社アイデンティティが体現されたオフィスが創り上げられます。そこで働く社員の会社理解や帰属意識の向上につながるとともに、来訪者にも「自社らしさ」を伝えることが可能に。
また、おしゃれなオフィスは特に求職者の興味を惹きつけるので、会社PRの武器として活用できます。
ウェルビーイングにつながる
ウェルビーイングは、社員が「身体的・精神的・社会的に満たされている状態」を指します。おしゃれなオフィスは創造力を刺激するため、社員の仕事に対する意欲を引き上げてくれるでしょう。
また執務室とは別に、リフレッシュルームを設けることで仕事にメリハリがつき、ONとOFFの切り替えもしやすくなります。

コミュニケーションが活性化する
おしゃれなオフィスは、グリーンやアートといった装飾が豊富で、レイアウトもソファ席やスタンディング席、リフレッシュルームといった、社員がつい集まりたくなるようなスペースを多く設けています。
そのような工夫を施すことで、社員同士のコミュニケーションの活性化につながります。

おしゃれなオフィスにするためのポイント
おしゃれなオフィスはどの点にこだわってデザインしているのでしょうか?ここではおしゃれなオフィスが押さえている7つのポイントをご紹介します。
床・天井・壁・窓に着目する
オフィスに占める面積の大きい床・壁・天井・窓は、オフィスの印象を決定づけるエレメントです。床と天井は、エリアごとに色を変えることで自然にゾーニングが可能。執務エリアはグレー、リフレッシュスペースは木目調、会議室は落ち着いたダークトーンなどに色や素材を分けると、空間にメリハリがつきます。
空間の背景になる壁と窓は、相互の組み合わせで様々な雰囲気を作り出すことができます。例えばナチュラルな印象にしたいなら、白い壁に木製ブラインドの組み合わせを、カフェ風を目指すなら、レンガの壁にロールスクリーンの組み合わせなどがおすすめです。
家具にこだわる
家具のデザインや配置にこだわることで、ブランドイメージの強化はもちろん、社員のモチベーション向上にもつながります。家具の選定は、オフィス全体に統一感が出るよう、内装デザインやブランドイメージに合うものを選びましょう。
ただ、デザイン性のみ重視して機能性や快適性をないがしろにしてしまうと、社員の不満につながる恐れが。長時間の使用に耐えられるか、簡易に移動させやすいかなどもしっかりと確認するようにしましょう。

グリーンを配置する
空間をフレッシュな印象にしてくれるグリーンは、ストレス軽減効果もあるため、積極的にオフィスに取り入れたいアイテムです。
スタイリッシュな印象を引き立たせたいなら、サンスベリやドラセナなどの葉がシャープなグリーンを。柔らかい印象のオフィスには、アイビーやフィカスなど葉が丸く垂れるタイプが似合います。ぜひ鉢のデザインにもこだわって選んでみてください。

アートを飾る
アートを飾るだけで、オフィスのデザイン性が増し、一気に洗練された印象に変化します。その視覚的インパクトによって、社員の創造力やモチベーションも向上。アートを選ぶ際は、アートのテーマや色味、スタイルなどが企業の価値観や方向性に合う作品を選びましょう。
そうすることで、訪問者に企業アイデンティティやブランドイメージを伝える手段としても活用できます。

配線を目立たせない
オフィスの中で配線が目立つと、整理されていない印象を与え、空間全体が乱雑に見えることがあります。オフィスでは、クリーンで洗練されたデザインが求められるため、配線を目立たせない工夫は必要不可欠です。
配線を整理する方法として、ケーブルカバーやダクトを活用することが効果的です。さらに、ワイヤレス機器を導入することで、スッキリとした空間を作り出すことができます。

香りにこだわる
香りは無意識に記憶に残り、オフィスの魅力やアイデンティティを引き立たせることから企業のブランディングにも活用されています。また香りは人の心理状態に直接作用するため、上手に活用すれば社員のモチベーションやウェルビーイングを向上させることができます。
例えば社員の集中力を高めたい場合は、ペパーミントやシトラス系の香りを漂わせると効果的です。適切な香りを選び、オフィスの快適性を高めましょう。

音環境を整える
音環境の改善は、オフィスの雰囲気や社員のウェルビーイングの改善に直結します。話し声を響かせたくない場所では、音の反響を抑える吸音材の活用やホワイトノイズの導入が有効。
一方社員のリラックスやコミュニケーションを促したい場所では、音楽や鳥のさえずりなどの自然音の導入がおすすめです。企業文化や場の目的に合わせた音環境を作り、社員が快適に過ごせる環境を目指しましょう。
デザイン性と機能性のバランスを考える
おしゃれなオフィスを実現するには、デザイン性と機能性の両立が不可欠です。長時間のデスクワークでも疲れにくい空間を実現するには、おしゃれでありつつも使いやすさオフィスチェアやデスクの導入が欠かせません。
さらに、適切な照明計画により目の負担を軽減し、観葉植物や木目調の素材を取り入れたリラックスできる休憩スペースを設けることで、心身ともに快適な職場環境が整います。見た目の美しさだけでなく、日々の業務が快適に行える機能性を重視した動線や収納の工夫も加えることで、おしゃれで働きやすいオフィスが実現します。
おしゃれなオフィスに欠かせない!導入したい空間4選
おしゃれなオフィスには、社員が働きたくなるような様々なスペースが用意されています。ここではおしゃれなオフィスが導入している空間を4つご紹介します。
リフレッシュスペース
オフィスに、一時的に仕事から離れられる空間(=リフレッシュスペース)があることで、社員は会社に信頼感を抱き、結果的に社員のエンゲージメントや帰属意識の向上につながります。おしゃれなリフレッシュスペースにするためには、木材やファブリック素材に注目して選定すると温かみのある空間に仕上がります。
さらに近年ではリフレッシュスペースを単に「休憩する場所」ではなく、カジュアルなミーティングも可能な多目的なスペースとして機能させることがトレンドに。可動式のテーブルやチェアで、使い方を自由にアレンジできるようになるとリフレッシュルームの利用率も高まるでしょう。

タッチダウンスペース
タッチダウンスペースとは、短時間の作業や意見交換に適した、フレキシブルなワークスペースのことです。会議室を利用するほどではないものの、少し話し合いたいときに立ち寄れるスペースがあると、社員のコミュニケーションが活性化してチームの連携が深まります。
タッチダウンスペースは、エントランスや会議室近くなどの人が集まりやすい場所に配置すると利用率がアップ。家具もハイテーブルやハイチェアなどサッと移動しやすいタイプを用意するのがおすすめです。

個室ブース
おしゃれなオフィスは、開放的なデザインが多いですが、それだけでは静かに作業したい人がストレスを感じてしまうことも。集中したい人が集中できる環境を整えるために、オフィスに個室ブースを設置する会社が増えています。
個室ブースにデザイン性を持たせたい場合は、ガラスのドアにオリジナルのシートを貼るのがおすすめです。目隠しにもなるため個室ブースの機能性とデザイン性がアップします。

ライブラリー
本棚で構成されたライブラリースペースは、社員の知識を深めるだけでなく、リラックスやコミュニケーションを促す場にもなります。
単なる本棚が並ぶ空間ではなく、ライブラリースペースとしてレイアウトやデザインにも力を入れることで、社員のエンゲージメントも向上します。デザイン性の高い本やアートを魅力的に飾ってオフィスの雰囲気を格上げしましょう。

まとめ
オフィスをおしゃれにすることで、社員のエンゲージメントが高まるだけでなく、自社のブランド力も向上します。まずはこのコラムで取り上げた施策を検討ください。また他社のオフィスから自社で取り入れられそうな工夫を探すことも大切です。
リリカラでは随時オフィス見学を承っております。50年以上にわたり30,000件以上のオフィスの構築をサポートしてきたリリカラの知見が詰まった最新のオフィスをぜひご見学ください。
